セレス小林さんと競馬

さっき何気なくグリーンチャンネルを見ていると「競馬場の達人」の再放送が始まった。

おっ、誰が出てくるんじゃろ??とわくわくしていると、小柄で華奢な男の人が出てきた。

(だれじゃ??こいつ。セレス?ホッカイセレスのセレスか?)などと考えていた。

聞くところによると元ボクシングスーパーフライ級の世界チャンピオンだというではないか!これはこれは知らぬとは言え失礼いたしました!

ちなみにセレスはポルトガル語で「青空」という意味らしい。ということはホッカイセレスは「北海青空」だ。なんて素敵なネーミングなんだ!

それはさておき、「競馬場の達人」この番組にはいろんな「達人」が出てくるが、本当に達人にお目にかかった事はほとんどない。が、セレスさんの競馬に対する姿勢には共感したし、心から「この人は達人だ!」と思った。

彼もパドックで馬を見てから馬券を考えるスタイル。しかもパドックで競馬新聞は開かずレープロに気になった馬をチェックしてから競馬新聞を見る。買い方も「達人」らしく馬連!しかも3頭ボックス。穴馬がいたら手広くいくがそれでも4点〜5点。

1Rはパドックで選んだ馬3頭が見事1〜3着を独占!達人ぶりをさっそくご披露。ここでセレスさんは「3連複でもよかった」と的中しながらも悔しがっていた。これは達人らしくないふるまいである。過去の達人たちはことごとく自分のスタイルを貫けない様を披露していた。外れては買い方を変えるなんて達人のすることじゃない。しかもセレスさんは当たって悔しがっている。僕は(ちょっと買い被りすぎたかな?)と思ったが早計だった。このレース以降も彼はひたすら「馬連3頭ボックス」を最終レースまで貫いていた。

ところで、彼のパドックの要諦は、「歩様」、「筋肉」という極めてシンプルな見方である。「筋肉」はさすがアスリートであり、後進の指導にもあたっている人らしい見方を言っていた。特にトモの筋肉の付き方を見るそうである。しかしこれだけは耳で聞いてすぐに馬券検討に直結できるかというとそんなに甘くはない。パドックは数多く自分の眼で見て考え結果を経験しないと馬券検討の力にはならない。おそらくセレスさんも「こういう馬が走る」「こういう人気馬は危ない」という経験を数多くしてきたんだろろ。

セレスさんの馬券は前半はよかったものの、後半は1,3着などが多くまったく的中できずに最終的にはマイナス収支で終わった。

それでも自分のスタイルを貫き通した姿勢には感服した。きっと本当は買うレースも絞っているはずである。今回はテレビということで障害戦を除くレースを購入したに違いない。

少ない投資額であれば長く馬券を楽しむことができる。応援している馬の孫の代まで楽しむことができる人こそが「達人」だと僕は思う。

あらためて自分の競馬観が間違っていないと思わせてくれた「達人」だった。